ガラスペン職人      佐瀬 貴子
  入谷2丁目在住
ガラスペン職人 佐瀬貴子さん
 今では懐かしく感じられるガラスペンも、「身近な存在」という貴子さん。
お父さんは現役のガラスペン職人ですが、貴子さん自身が製作を始めたのは、平成8年頃でした。
「父の作品が雑誌に掲載されたのがきっかけで受注が増え、母もペン先の仕上げだけでなく発送作業などに追われるようになりました。その負担を軽くしたい、と思ったのが始めたきっかけです。今でも、技は見て盗んで覚えるものと、細かい指導はありません。 現在は、ペン先と軸をつなぐ溝部分の製作や、ペン先の切り落とし、仕上げの削りなどを行っています。」
  ガラスペンには8本の溝があり、毛細管現象により、インクを吸い上げます。インクの出具合、ガラスペン特有の滑らかな書き味は、ペン先の仕上げで決まります。
「まず鉄ヤスリでペン先の先端部分(ヒゲ)を切り落とします。太さが髪の毛くらいなので、切る位置を見きわめ、欠けたりヒビが入ったりしないよう、手の感覚だけが頼りです。そして自分専用のサンドペーパーで、溝を残したまま、先端の角を丸く落とします。書き味の良いペン先を作るには、ルーペを覗いては削り、これを何度も繰り返します。」
 今後は、「父の開発した『ひねりガラスペン』にも挑戦していけたら」と、明るい笑顔で語る貴子さんの手には、青や黄色のガラスペンがしっくり馴染み、深い透明感を放っていました。



製作途中のガラスペン 完成したガラスペン
製作途中のガラスペンです。
完成したガラスペンとペン置きです。
透明感のあるさわやかな色です。