袋物職人     藤井 直行
昭和31年生  小島2丁目在住
袋物職人 藤井直行さん
 祖父の代から、袋物を作り続けている藤井さん。
「元々祖父の代は、煙草入れを作っていましたが、その製法を活かして、今ではメガネケースを作るようになりました。他には財布等の小物も作ります。最近は主に合財袋(がっさいぶくろ)を作っていますね。素材は、布も使いますが、牛革・鹿革が中心です。
 私は、二十歳くらいから後継ぎとして、この仕事を始めました。父からは細かい指導は特に受けなかったです。8年くらい別の財布メーカーで働いたこともあります。いい勉強になりましたよ。」
 直行さんは、革の裁断から、革のふちを薄く削ぐこば漉き、ミシンでの縫製、最後の仕上げまで、全て一人で行います。
「難しいのは、細かい部分の縫製ですね。こば漉きの段階で厚みをちょうどよくしないと、きれいに仕上がりません。小さい物は細部が目立つので、ごまかしがきかないんです。」
 しかし、本当に難しいのは、「新製品を考えること」だと言います。
「時代が変われば、袋に入れる物も変わるし、求められる機能も変わります。ポケットなどで工夫しますが、自分が良いと思っても、お客さんには不評だったり、お客さんの意見であっても、全ての人が気に入るわけではなかったり、試行錯誤です。でも、それだけに自分が考えたものが、お客さんに認められた時は、本当に嬉しいです。年数を経るにしたがって、お客さんが求めるものをだいぶ当てられるようになってきましたよ。」
 伝統的な技術を活かして、新しい物を創り出す意欲あふれる直行さんでした。



ふちを折っているところ 袋を裏返しているところ
袋の口の部分を折っているところです。 縫った袋を裏返しているところです。
角の部分まできれいに裏返るように、丁寧に仕上げています。